イビチャ・オシム単独インタビュー インタビュアー・田村修一(by週刊文春)

文頭のタイトルにもなっている「恵まれた日本人へ−『観衆もメディアも負けたチームに優しすぎる』」キャプションにもなっている「日本人は礼儀正しいが、その背後に何かが隠されているようにしばしば見える」等、日本人の根幹をかなりオシム的な視点でかなり突き詰めており、サッカー論というより、一ボスニア人から見た日本人論という観点で見れば非常に興味のある内容だ。とりあえず、オシムは日本人が凝り固まっている「固定観念」を振り払うために硬軟織り交ぜて語っているという印象を持った。とくに歪んだ「ヨーロッパサッカー偏重主義」というのをかなり忌み嫌っているというのは明確である。日本人論をついた内容で言えば「(日本人)は過剰な敬意を払うか、まったく何もしないのかどちらかだ」というのは今の日本マスコミの痛いところをついているかなと思った。ただ、「日本はサポーターもメディアもプロ化すべきだ」等、サッカーに関した内容についてはセルジオ越後が何度も何度も口を酸っぱく言っていることの繰り言にしか聞こえなかった。とりあえず、最後の質問という問いに「最後というのはありえない」という答えに欽ドン賞決定。