ドリームマッチ2007 固定されつつある点、微妙に変化している点

とりあえず、浜田雅功をMCに落ち着かせたのは、今回に関しては功を奏したかなと思う。3回続けるに当たり、それぞれの役割というかキャラクターが確立されつつあるような気がしている

  1. 相方に関係なく、自分の持ち芸を自分勝手に披露する「ナルシスト」芸人キャラ・・・山口智充宮迫博之大竹一樹
  2. 相方に身も心もネタもすべて委ねて、自分はなにもできずじまいの「おんぶにだっこ」芸人キャラ・・・川田広樹田村亮遠藤章造三村マサカズ
  3. 自分は何も出来ないが、相方のキャラにうまく乗っかって、適応力の高さを見せようとするが、それが空回りになってしまう「はた迷惑」な芸人キャラ・・・蛍原徹出川哲朗、ゴリ
  4. ここぞとばかり、自分の構成力、展開力をフルに発揮しようとする「ドリームマッチの真の目的?に即した」芸人キャラ・・・天野ひろゆき田中直樹
  5. 吉と出るか凶と出るか、組み合わせ如何によっては爆発力があるが、ダメな場合はどうしようもないくらいひどい結果を生じさせる、ドリームマッチ全体の印象を左右しかねない「ジョーカー的」芸人キャラ・・・ウド鈴木、田村淳、松本人志

大竹一樹の場合は4.の要素が含まれているし、田村淳、松本人志の場合も4.の要素を含んでいるであろう。ウド鈴木の場合、1.〜4.すべてを含んでいるのがある意味「天才」であり、1回目の「ウド&川ちゃん」の伝説ともいえる銀行強盗コントを生んだと思っている。それと、出川哲朗とコンビを組まされた場合には、相方は無条件で4.の要素を無理矢理に備えなくてはいけないわけで、負の要素しか持ち合わせていない「ジョーカー」といってもいいであろう。
で、今回のドリームマッチが素直に楽しめたのはやはりタカアンドトシの存在である。この二人の確立されたネタがこの世界では信頼されているというのが明らかになったと思う。ある意味、2006年の活躍が、この番組によって「自信から確信へ」の段階にスケールアップしたと言えるような気がする。しかも、タカもトシもそれぞれ主導権をにぎってネタ作りをやっていたのは圧巻であった。後、志村けんに関して言えば、あの食べ物ネタは、加藤茶とのコンビでこそ成立する芸である。アシスタント役も本来ならば、優香とかMEGUMIとか古く言ったら大野幹代、渡辺美奈代、と言った志村けんに寵愛を受けたタレントであってこそのコントだと思う。せめて、加藤茶が無理ならば、桑野信義上島竜兵のように志村けんと腐れ縁な関係くらいのつきあいがなければ成立できないと思っている。三村マサカズには重荷だったような気がする。
とりあえず、今回で言えば、天野&田中のお互いのコンビでもチューンアップ出来るくらいの完成されたコントと ヒトシ&トシの往年のダウンタウンのネタを散りばめつつ、王道の漫才を披露したのが、群を抜いていたと思う。