とりあえず、「紺碧の空」と好機時に流れる駒大苫小牧のマーチが耳にこびりついている状態だ。結論から言えば、田中将太と斉藤佑樹というここ10年来でも一、二を争う大エースの真っ正面からのぶつかり合いで息詰まる投手戦で、今までの乱気流モードのうわべだけの熱戦モードを封じ込める、真の野球の醍醐味を感じさせる試合であった。タイプで言えば、田中将太=横浜高校時代の松坂大輔、斉藤佑樹=風貌は浜田高校時代、ピッチングスタイルは早稲田大学時代の和田毅にだぶって見える。この二人のポテンシャルの高さは、ある意味現状の日本スポーツでは奇跡的ともいえるのではないかと思わせるほど、見応えのある試合内容であった。