ハロープロジェクト考

今、業界で何をやっても許される男は「つんく♂」だと言われている。おそらく、一人勝ち状態と言っても過言ではない「ハロープロジェクト」系タレント。当初はモーニング娘。とゆかいな仲間(笑)状態で、モー娘。のおまけ的な存在だった非モー娘。ハロプロタレントだったのだが、バトルサイボーグならぬ「アイドルサイボーグ」松浦亜弥の発掘で、ハロプロというブランドが成立してきた。これは鈴木あみの「諸般の事情」による休眠状態とあいまったという偶然もあるが、80年代アイドルの焼き直し的なそのキャラクターがある世代ではノスタルジックに、ある世代では新鮮に感じたのであろう。松浦亜弥のキャラクターは誰から見ても計算され尽くしているのは明々白々で、逆にその計算されたもののクオリティが高いことに感心させられてしまうのに対し、「ナチュラルに」「自然体に」「素で」アイドルをやっている藤本美貴という松浦亜弥とは対照的な素材を見つけたことで、ハロープロジェクトという名前に更なる箔をつけた。ここで出色なのは、藤本美貴を「モー娘。オーディション」の負け組から見つけ出したこと。要は、オーディション漏れの中でも素材は他のところに流出させないという「女性アイドル独占状態」を狙っている要に見受ける。そんな中で存在感が薄くなっているように見えるのが後藤真希。確かにモーニング娘。の中では突出した存在であったのであるが、ソロとしてみた場合、松浦亜弥藤本美貴と比べればこれといった個性が見つからない。所詮「井の中の蛙」であったのかもしれない。そうなってくると、おそらく今後は「モーニング娘。」にいかに居残れるか?が注目点である。モー娘。から「卒業」したとしても、姉御肌(しきり役)には中澤裕子が睨みをきかせているし、ソロ活動をしたとしても、松浦亜弥藤本美貴がいるので、あまり目立たないとなると、モーニング娘。という「サークル」でいかに目立たせて、それでいて突出しないようにするという高度な技術が必要になって来るであろう。まぁ、後は「つんく♂」を裏で操っている「さる大広告代理店」がいつ飽きが来てスポイルするかということなのだが(苦笑)