金スマ・ザ・ベストテンSP

ちょっと、美談化している帰来があるのだが、ザ・ベストテンという番組が、今の音楽番組の栄枯盛衰を語る上でエポックメイキングな番組だというのを改めて感じた内容であった。とりあえず、松山千春は北海道出身であれば、誰でもだいじょうぶという北海道DDであるということを改めて感じた番組でもあった。予想していたとはいえ、安住紳一郎を「十勝の星」とか「おまえ、よくがんばっているよなぁ」と褒めちぎっているのは、「季節の中で」の格好良い松山千春の面影ほとんどなしであった。というか、久米宏がベストテン降板のきっかけは「ニュースステーション」のヘッドハンティングで、TBSをそでにしたというのをあっさりと言っていたのが、この番組での一番のサプライズであった。さすがに、おニャン子クラブを出演させなかったことや、とんねるずとの絡みについては触れなかったのだが、ある意味、ザ・ベストテンにとどめを指したのは、表でも裏でもとんねるずの影響というのが一番大きいであろう。松下賢次とのケンカネタ(笑)や、「わんふー」の組織力を駆使したはがき有線放送でのランキング上位斡旋行動、そして真裏で「とんねるずのみなさんのおかげです」を立ち上げるということなど、ある意味、80年代後半以降のTVの趨勢を決めた出来事のように思える。