男子バレーボールと男子サッカー

これは、あちこちでかなり言われているのだが、バレーボールの強豪国とサッカーの強豪国がここ10年来非常にシンクロしているのである。今のバレーにおいてはヨーロッパ&ブラジル(南米)がトップに君臨し、ミュンヘンの栄光にしがみついている日本はかなり水をあけられている状態である。で、各国のバレースタイルもサッカーに似ているところはあって、ブラジルの場合、ロナウドリバウドのような個人技を駆使した、かなりトリッキーな攻撃バレーで今回のW杯でも席巻している。イタリアとフランスはびみょ〜にサッカーとは違っており、イタリアの方どちらかと言えば攻撃的でトラッパトーニの堅いサッカーと言うよりもファンタジスタをふんだんに使って圧倒しているのに対し、フランスの場合は、拾ってつなぐバレーで守りを軸にしているカウンタースタイルのバレーでお互いを入れ違えているなぁと言う印象である。セルビア・モンテネグロの場合はミリュコビッチという大砲を攻守の中心にそえたスタイルでピクシー全盛の頃のユーゴに似ているかもしれない。そんなことを考えながらCX721&739の日本以外の試合を見ているのはかなり面白いのだが、解説の寺廻太(元全日本監督)の絶叫がうざったくて、せっかくの試合を台無しにしている帰来がある。今日も、イタリアの華麗なるアタッカンテの猛攻に、古典的な拾いの美学で対抗している韓国との戦いは、サッカーの「大田(テジョン)の奇跡」再びと思わせる程の熱戦(結局地力の差でセットカウント3−1でイタリアが勝利)だったのだが、寺廻の調子はずれの絶叫で半分興ざめしてしまった。もう一つ興味深かったのが不毛の地アフリカ代表・チュニジアがフランスを相手にあわやストレート勝ちするような善戦をしたこと。結局、最後はフランスが何とか逆転して3−2で勝ったのだが、サッカーで言えば、トラベルシがカウンターで仕掛けた1点をロスタイムまで守りきったが、最後はアンリとトレセゲにやられてしまった感じであった。もしかしたら、日本はチュニジアに負けてしまうかもしれないと思った。ちなみにブラジルは、観客の女性サポーターが林家パー子も真っ青なほど絶叫しまくりで華麗なる攻撃バレー以上にそれが目立ってしまっていた(苦笑)。