カミングアウト

左膝脛骨高原骨折の手術から1か月経過、そろそろ左足にも荷重をかけようかという段階まできた今日この頃、実は、手術前後にもう一つ重要かつ衝撃的な展開があった。結論から言うと大山鳴動して…という何事もない結果で一安心だったのだが、とても生きた心地がしなかった。
事の発端は、入院・手術する前の術前診断で心電図やレントゲンを撮った後の採血並びに血液検査。手術の内容や入院手続きの段取りに関する説明を受けた後、もう一回呼ばれてHIV検査で陽性反応を示したと言われたのである。主治医の先生も驚いていたが、当事者である自分のほうが衝撃的だった。当然、今までの定期健診でも言われたことがなかったし、頭の中が真っ白になった。そのときやったのはスクリーニング検査という第一段階の調査で、確認検査という第二段階調査で陰性だったら問題なし、70%以上は第二段階で陰性反応を示す、いわゆる偽陽性であると聞かされたが、念のため、現在並びに過去の性的関係やら輸血、献血経験のことを問われ、どう考えても感染することは無い状況、辛うじて10年前にちょっとした店で…ということはあるし、献血も5年に1回程度やっていたので、100%問題なしとはいえないということで、整形外科から感染症科へ急きょ移動して、また、同じような問診を受け、「まず偽陽性だと思いますが…断定は…」と同じような結論に。
しかも、確認検査の結果は採血してから1〜2週間かかる、左ひざの手術して翌日にわかるということで、入院期間は膝が治ること以上に気にかかるものが発生した。入院期間中はごく普通に看護師の人は男性女性とも応対してもらったが、「(偽陽性だから)大丈夫ですよ」と耳打ちされることはあった。で、無事左ひざの手術が終了して、翌日に確認しようとしたら、まだ、結果が来ていないとのことで、針のむしろは続くという状態。退院前日の手術後3日後にようやっと結果を教えてもらったが、1か所だけ陽性反応っぽい部分があると言われ、手術の左ひざの痛み以上にダメージを受けたのだが、その陽性反応っぽい現象は偽陽性の人によくあるパターンということなので、退院して1週間後の左ひざの経過観察をするとき、もう一回確認検査用の採血をして、これで検査結果に問題がなかったら偽陽性という、念のためには念のためという石橋をたたいて壊すくらいな慎重な分析をすることに。で、手術した5/15から約4週間後の6/10にようやっと陰性すなわち偽陽性というお墨付きをもらった。
とにかく、HIV検査ってまだまだ整備したり試行錯誤しているんだなということを体験できたという、今となっては…というお話。