日本2-0トリニダード・トバゴ モチベーションの差

かたや、オシムという劇薬の効能をいち早く見せたい、そう思いはせるほどドイツW杯のことを忘れようとしている国と、スウェーデン戦で勝ち点1を獲ったことや、イングランドと途中まで善戦したことでお腹いっぱいで満足している国、その差が出たのかなというのが率直な感想である。至極当たり前のことだが、アレックス・三都主は左の攻撃的ポジションにいてこそ華となると言うことが、あたかも劇的な変化のように見せられたのは、オシムの力ではなく、ある種ジーコの力かもしれない。オシムのこの一年の課題は、いかにコマを増やすかと言うことである。そうなると、どれだけアピールできる、それも、独りよがりではないものを見せることができる選手が多く出るか注目である。個人的には、中村俊輔が90年W杯における、「ピクシー」(ストイコビッチ)的存在になるのか、サビチェビッチ的存在になるのかが注目である。もしかしたら、中田英寿が引退した要因として、自分が「サビチェビッチ的」存在になって、代表に招集されない場合、ほかに居場所があるかという問いに、今のヨーロッパシーンではうらぶれるだけだということがよぎってのことのような気がしている。