ワイドショー経済

かの昔、小泉純一郎なる人物が世論の声によって?自民党総裁、首相に就任された時、田中真紀子野中広務鈴木宗男辻元清美etc.と濃い〜キャラの台頭もあってか、マスコミュニケーションはこぞって永田町の話を取り上げていた。しかし、ことの本質をとらえることはなく、表面的な発言の言い回しや、そのキャラだけを取り上げ、芸能ニュース的な扱いしかしなかった。これを一部で「ワイドショー政治」と揶揄していた。
転じて2005年現在。同じようなことが今度は六本木ヒルズとお台場、有楽町で展開されている。差詰め、堀江貴文田中真紀子辻元清美的扱い、守旧派扱いされた日枝久野中広務的扱い、会長の権限が強いため、夢列島のように目立てていないCX社長の村上誠一は橋本龍太郎、というよりも風貌からすれば「毒まんじゅう」村岡兼造的なのかもしれない。そうなると、野中―村岡ラインの現状を考えれば、将来この二人は仲違いするのかもしれない。ニッポン放送社長の亀渕昭信は、外見からその「私共は、フジサンケイグループに残ります」発言以降の情けないキャラぶりは、永田町でもちょっと微妙なスタンスにいる加藤紘一的な存在であろう。問題は、ホワイトナイトという用語とは似ても似使わない風貌で、突如登場したSBIのCEO北尾吉孝である。昔気質の叩き上げタイプの風貌とその強圧的な言い回し方は「大乱世に強い」梶山静六タイプだし、今の調整役として永田町でしか重宝されていないこいつが首相だった頃に比べれば小泉はまだましと言われている(辛口)森喜朗にも見える。まぁ、どっちにしても悪役タイプなのが、玉にきずである。そうなると、SBグループの総帥、孫正義の扱いが非常に難しい。同じSBグループとはいえ、あまりつーかーの仲では無さそうなので、名前は出るけど、こういった騒動には蚊帳の外といえる竹中平蔵といえるのかのと思っている。そして、この騒動の実質的な火付け役ともいえる村上ファンド村上世彰は、今となっては蚊帳の外というわけで民主党菅直人鳩山由紀夫といったところであろうか。さらに余計なお世話かもしれないが、対岸の火事にああでもない、こうでもないとコメントしている奥田碩日経連会長は、功罪いろいろ言われている中曽根康弘とだぶってしまう。
そして有象無象の経済評論家や教授たちがコメンテーターとして退去している姿を見ていると、まさに「ワイドショー経済」と揶揄されても致し方ない状態であろう。
で、堀江貴文はなぜにニッポン放送の株を買い上げたのだろうか?それは、至極簡単で「目立ちたかった」それだけである。ニッポン放送およびフジサンケイグループの再編もしくはグループ内構造改革、既存メディアとインターネットの新たなる融合、テリー伊藤も真っ青な新しい企画やコンテンツが発想できる人材を育成する、とりあえず、朝の番組で浮いてしまっている森永卓郎の追放(笑)、この男が入社してからLF不敗伝説が崩れ去ってしまった垣花正(元LFクールK)の即解雇(爆)、ANNを一時期10時台に移行したり、「アクセス」や「デイキャッチ」が評判だから、真裏の時間帯に似たような内容を安易に作ってしまう編成社員をリストラする(しかも、その後の番組を担当したのが、下げマン・垣花正という最悪なキャスティング)。これで、笑福亭鶴光という「エロスの神・カリスマ」を無惨にも終わらせてしまったのも悪行の一つである。さらに、スポーツコンテンツの見直し、絶叫だけの実況をするアナウンサーの再教育およびフリー実況アナウンサーの登用(ギャラという意味ではコスト面で問題が生じるかもしれないが...)、女子アナウンサーにおいてスポーツ番組を担当する際は梅津弥栄子レベル、ニュース原稿を読む際には退職してしまったが田代裕子レベル、情報&バラエティ番組の仕切りは西山喜久恵レベルを基準として、それ以下の女子アナは、アナウンサー職を解く。一応、タレント活動できそうなスタイルや外見を、キャラクターを持っている場合は、タレント事務所に斡旋する(受け皿会社としてワタナベ・エンターテイメントあたりを子会社化する)。現場レポートに関しては、男女問わず、安藤優子が鬼教官となってスタジオからどんどん突っ込みまくられて訓練する*1。究極の目標としてスカパー!を巻き込んでの大メディア戦略を展開するetc.硬軟、スケールの大小はあるがいろいろと既成メディアの改革する点は枚挙にいとまがない。しかし、堀江貴文はそんなことは一切考えていない。「村上さんがなんかニッポン放送株を買って話題になっているんだ。もしニッポン放送筆頭株主になったらフジテレビも手中に収められるんだ。あ〜ニッポン放送株買いてぇ〜!」という目立ちたがり精神だけで行動した可能性が高い。「あ〜、テレビタレントも案外つまんなかったなぁ。飽きちゃったから別のことやろう。」という飽きっぽい性格から来た可能性も捨てがたい。だから真に受けてしまった日枝久等は馬鹿を見てしまったのである。結局放置プレイしておけば良かったのである。もっとも、北尾吉孝孫正義が出てしまってきて、この件に関しても飽きてしまったり、目立ちにくくなっているから、も〜や〜めたという風になるかもしれない。グリーンメーラーと非難されても「それは想定の範囲内」と行ってしまえばそれまでである。まぁ、今年の流行語・新語大賞には「想定の範囲内」が選ばれるだろうからそこでまた目立てばご満悦なのかもしれない。

*1:柳沢慎吾のスーパーニュースネタは最近の珠玉の作品。ちんたらリポートするアナウンサーに、業を煮やし、現場第一主義だった安藤優子がどんどん仕切っていくという過程は、関根勤の物まねよりも数百倍面白い