「灰色伊集院」の正論

毎週聴いている「伊集院光 日曜日の秘密基地」(TBS)であるが、いつもは自分の身の上「ばか」話を展開しているオープニングが、びみょ〜にではあるがトーンの違う内容になっていた。俎上にあがったのは一連の「ニッポン放送ライブドア騒動」に関してである。注目したのは、ニッポン放送全社員がライブドア堀江貴文主導の経営に断固反対する(現体制を指示する)という点にかみついたことである。こういう創造的な仕事をしている人間が全員現体制を指示するなんてあり得ない。絶対、今の経営陣にのけ者にされている社員や制作スタッフはここぞとばかりに堀江側につこうとする、という内容であった。いかにも伊集院光らしいコメントなのだが、フジサンケイグループの思想から考えれば、総体制主義的な全会一致なこのような決議はありかなと思っている。そして、「経営陣が変わっただけで出演拒否を宣言すると思う!?」と暗に中島みゆきタモリ等の大御所の出演拒否宣言にさりげなくかみついていた。もっとも、これら大御所はラジオで仕事をしなくても稼げるからきざな表現をしたと思うのだが(苦笑)*1。後はナインティナインがANNで「僕らはこの番組を聴いているリスナーがいる限り放送をし続ける」という熱いメッセージに「いいなぁ、自分の仕事に自信が持てる人は」という、ひがみ混じりのコメントも伊集院光らしいなと思った。
それにしても、この後が桐畑とおると田代32というどこの馬の骨かわからない芸人の内輪もめ草野球対決や、鈴木雅之がため口をたたきながらも、どこか間の抜けたおもしろ話を展開したりと、どうにでもいい感じの話を展開していて、久々に楽しめた内容であった。

*1:江本孟紀は、「ベンチがアホ」騒動で引退後、腫れ物に触るように避けていた中で、唯一手をさしのべてくれたLFに恩義があると思うので、この出演拒否は辛うじて肯定できるかもしれない(このときの仕掛け人はミスターショーアップナイターこと深沢弘であった)