ラジオデイズ

入院してから、テレビよりもラジオを聴いているこの頃である。パターンとしては「森本毅郎・スタンバイ」(TBS)(6:30〜8:30)→「うえやなぎまさひこのサプライズ」(LF)(8:30〜11:00)→「大沢悠里のゆうゆうワイド」(TBS)(11:00〜11:30)→「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」(11:30〜13:00)→「吉田照美のやるきまんまん!」(QR)と「ストリーム」「荒川強啓 デイ・キャッチ」(TBS)のザッピング(13:00〜1600)→「荒川強啓デイキャッチ」一筋(笑)(TBS)(16:00〜18:00)*1
とりあえず、こんな感じである。
スタンバイは、会社に行っているときも通勤しながら聞ける「ニュース」代わりとして聞いている。森本毅郎の小言幸兵衛ぶりや、遠藤泰子の小俣雅子もびっくりなほどのとんでもないとちりっぷりは、少し辟易するのだが、一番わかりやすく、解説コメンテーター陣も正統派の中にも少し斜に構えたコメントはテレビのそれとは格段の違いである。全国ネットにもなっている8時台も、リベラル系でも異端児的な小沢遼子の辛口コメント(金曜)や天気予報の外れっぷりに関する森田正光森本毅郎とのなんちゃってトークバトル(苦笑)(水曜)、選手や関係者のコネのみでスポーツジャーナリスト気取りでいる永谷脩のコメント(月曜)なんかは面白く聞いている。出色なのは火曜日に出版や言葉に関する話で登場する詩人の荒川洋治である。俗世間のニュースとは隔離されている話題を提供しながら、知的な話を展開するのは聞きごたえのある内容である。森本毅郎の強い口調とは対照的なボソボソ口調でありながらも、筋道はしっかりしていて芯の通った内容である。
普通にラジオをながしで聞いている関東地方の人はそのまま、8:30から始まる「大沢悠里のゆうゆうワイド」を聞くのが定説であるが、どうも、大沢悠里の粘っこい声と大衆に迎合している帰来のあるコメントは個人的に言えば苦手である。10:30台の毒蝮三太夫のミュージックプレゼントでの「ばばぁ&じじぃ」いじりの珠玉芸も聞きたいのだが、「ぽっぷん王国」等、若者向けラジオをやっていたとは思えないほどの、「おじさんのひとりごと(ボソボソ系ぼやきモード)」が、ある意味「癒し系」にも聞こえるニッポン放送の「うえやなぎまさひこのサプライズ」を聞いている。今日なんかは例の「高裁判断」直後であったので、いつもの茶化しぎみのトークとは色合いの違うトーンで展開し始めた。「僕個人の意見ですけど、ラジオにとって大切なのは、経営者ではなくリスナーなんです。」といった正論を熱く語りだしたまでは良かったのだが、「今言った話を、昨日の帰りに玄関前の取材陣に囲まれ熱く語ったんだけど、どこも記事にしていないんだよな(苦笑)」とオチをつけたのは「うえちゃん」らしいなとは思った。ちなみに、産経新聞にはうえやなぎまさひこの「ハゲ面」の一部が写真に載っているようである(取材陣に囲まれるニッポン放送社員というキャプションで)*2。ちなみに、この日はゲストで金子達仁が出演しており、ソフトバンク楽天の球団経営は既成球団と同様でがっかりした(Jリーグの地域密着とは対照的)とか、テヘランのサポーターは世界一迫力あり殺気立っているとか、中田英と福西の練習ピッチでの口論は極めて正常なことであるとか、フレンチポップスは聴き心地がいいとか、大阪万博で缶コーヒーの売れ行きが急上昇した話に対して一服した後の口を缶コーヒーで爽快にするのが至福であるとかいった、「情報ツウ」や「とくダネ」のコメンテーターを狙っているかのような硬軟取り混ぜたコメントを展開していた。
そして、例の「高裁判断」を笑いのネタにしていた「高田文夫ラジオビバリー昼ズ」は、茶化しをさせたら天下一品の高田文夫のしゃべり芸の真骨頂が展開されていた。しかも、パートナーが清水ミチコである。火に油を注ぐ様なもんである。どうも、最近のこの番組では「亀渕社長いじり」を展開しているようで、さすが、「カメ&アンコー」時代から付き合っていると思われる高田文夫らしい切り口である。ちなみにこの日の高田文夫はネクタイ姿で玄関前に張り込んでいる取材陣にLFの社員としてインタビューを受けようと勇んで来たのだが、誰にも相手されず(苦笑)「せっかく、何パターンもインタビューのコメント用意していたのに」と嘆いていたのはいかにも高田「ぎょろ目」文夫らしかった。そういえば、今日のラジオを聴いて清水ミチコの最新作「歌のアルバム」を退院後買いたくなってしまった。
3〜4年前だったら、昼のラジオといえば「やるまん」一筋だったのだが、1時台がかなりパワーダウンしてしまったのと悲しいかな長期政権にありがちなマンネリズムでTBSのストリームとザッピングしている。「ストリーム」の小西克哉がCNNデイウォッチ以来といえる輝きを見せており、2時台の「コラムの花道」にでてるコメンテーターも吉田豪(月曜)勝谷誠彦(水曜)といった濃い〜面子(笑)で聞き応えがある。ただ、TOKYO FMのカリスマDJ臭が消えつつあるといてもDJマッピー松本ともこ)はまだ浮いているのは致し方ない。マンネリとは言っても、吉田照美のひねくれたトークは面白いし、一時期に比べたらパワーは落ちたものの小俣雅子の天然ぶり、勘違いトークは吉田照美じゃなくても「バカヤロー」と突っ込みたくなる。マンネリといえば2時台の「お助けマン」が10年近く同じメンバーで少し飽きが来ているのが正直な感想だ(寺ちゃん[寺島尚正]や太田英明の内海文化QRコンビはそのマンネリが芸となって確立しつつあるのも確かだが(笑)…)
それと、やるまんの「キラーコンテンツ」『マイクサイドボクシング俺に言わせろ』が相変わらず面白い。インターネットでも聴けるので、会社から帰ってきてチェックしているくらいだ。木村政雄のいやみな口調での世相講談(月曜)、山田美保子のアンチ工藤静香氷川きよし萌えぶりに辟易しつつも聞いている芸能裏話(火曜)、みうらじゅんの視点を変えたマイブーム話に照美&小俣が困惑している「心地よい違和感」ワールド(水曜)、そして、コーナー当初からのレギュラーで、昨今のおすピーブームでトーンダウンはしつつも、東尾修張りの危ないネタ&男気のあるおかまらしい世相に対する批判、そして映画&舞台批評を展開している木曜のおすぎが一番のお気に入りである。ちなみに金曜の村田真一の野球トークは唯一ぴんと来ないのだが…
荒川強啓のデイキャッチは、荒川強啓のトークが大沢悠里モード(しかもアシスタントも同じ雰囲気を漂わせている(苦笑))というのが鼻につくのだが、それを相殺する、ニュースソースをコンパクトにまとめている放送形態、そしてこの番組も個性あるコメンテーター陣が聴いている理由だ。とくに金曜の宮台真司慇懃無礼な言い回しで体制側やマスコミの報道姿勢を批判するのは、ある意味「語り芸」ともいえるくらいである。
もっとも、こんなにラジオを聴く時間がある状況というのも「何だかなぁby阿藤快」なのだが(苦笑)

*1:カッコ内の時間は、自分が聞いている時間で、放送時間とは違うのでご了承を

*2:日テレのザ・ワイドでうえちゃんの熱き語りは放映されたようである。