久々の新日ＴＶ観戦

動員力の激減という噂は聞いていたのだが、こんなに空席の目立つ東京ドームは初めてであった。武蔵にぼこられまくっていた柴田勝頼。結局、善戦マン止まりでボブ・サップに圧倒された中邑真輔。それよりも、本当はメーンを張らなきゃいけない永田裕志、中西学、天山広吉あたりが真ん中編の試合でお茶を濁している現状。そりゃ、鈴木みのるが言わなくても「魂が抜けている」と誰が見ても思うであろう。それと、サップがIWGP奪取直後にマイクパフォーマンスで「一番すごいのはプロレスだ！」と叫んだ中邑真輔選手。言葉の使い方が間違っています（辛口）。まず、ボブ・サップはＫ−１にも出ているプロレスラーです。格闘家ではありません。中西学との戦いやアーネストホーストとのWRESTLE-1でのプロレス戦を見れば周知の事実です（苦笑）あえて正しい言い方を言うならば「一番すごいのは中邑真輔だ！」と言えば、この若造、大風呂敷強いたけど面白いやつだとなったと思う。というか、プロレスが最強、グレイシー柔術が最強とか言っているのは前時代的である。「ごちゃごちゃ言わんと、誰が一番強いんか決めたらええんや！」(by前田日明）に近い状態であろう。そうなると、サップのようにどんな戦い方でもこなせる適応能力が一番重要である。それと、資本面に関しては、放送局はもとより、表も裏も、バックボーンのあるPRIDEやK-1の方に流れてしまっている現状を新日本は全く把握していないように見えてしまう。NOAHや全日は囲い込みで外気を極力流さないようにしている（少なくともK-1やPRIDEに関しては間違いない）のに対し、未だにプロレス最強という幻想に凝り固まっている新日。こうしてみると放送提携しているテレビ朝日（母体の朝日新聞）の「朝日がマスコミの最強」という幻想と相通ずるのかもしれない。
ただ、放送を感じて一番感じたのは、中丸徹の実況、うざ〜い！！ということだ。美辞麗句をちりばめる。そして、無駄な絶叫。古舘伊知郎と辻よしなりの悪いところを全部悪いまんま受け継いでしまっている。あえてプロレス実況の頃の古舘伊知郎がよく見えた原因を考えてみると、間を作らなかったこと、たたみかけるだけたたみかける言葉の支離滅裂・乱射状態であったことであろう。間に関しては解説の山本小鉄に全件一任していたのである。辻よしなりあたりから、無駄な擬音（ひゃっほー！なんかはよく聞いた）を入れだし、現在の中丸徹に至っては、絶叫した後に息絶え絶えになっているていたらくである。一般的には上井取締役の松木安太郎ばりのかどな偏向応援解説の方にうざさを感じるかもしれないが、私自身は、この全然変わらないテレ朝実況に辟易としてしまっている。