阿久悠死去に対する違和感

阿久悠という人の表現力や斬新さ、それでいて気骨ある雰囲気を漂わせる文章は、確かに一時代を築き、偉大な作詞家・作家であることは間違いない。
ただ、各マスコミが阿久悠を讃える表現で「歌謡曲黄金時代を築き上げた」というのが、非常に気になった。「60年代後半〜80年代にかけて、音楽業界において一時代を築いた第一人者」というのが妥当な表現だと思う。少なくとも立川談志立川志らくといった田端義夫岡晴夫といった昭和20〜30年代の歌謡曲に精通している人間や、三遊亭小遊三ヨネスケといった昭和30〜40年代の青春歌謡通な人にとっては、これには異議ありと思うであろう。